2015年7月21日火曜日

異世界で能力者は踊れない

作者   : 火田シャープ 様
掲載サイト: 小説家になろう
作品ページ: 異世界で能力者は踊れない

[あらすじ]
 能力者と無能力者、それは『気』を扱える者と扱えない者であり、遠見テツは後者に分類される。
『気』という力は日常にありふれており、スポーツや武術は『気』を扱えるという絶大な利点を持つ能力者の世界であった。
 そんな世界、剣術道場でテツは鍛錬を行っていた。
 無能力者がいくら鍛錬しても、能力者に剣で勝つことはできない。それは剣の世界の常識でありテツ自身が実証し続けてきた事実であった。
 しかしそれでも、勝てずに続ける変わり者として扱われながらも、テツは剣術の鍛錬に打ち込んでいた。

 居合の練習を行う日に、道場生たちは刀剣類の納められた蔵の前に集まっていた。練習で使う刀が貸し出されるためだ。
 その古びた蔵に突然、空間をねじったような渦が発生し、テツを含めた道場生たちは巻き込まれてしまう。そして気づけば『気』の恩恵の与えられない異世界へと転移してしまっていた。
『気』という力を失い弱体化してしまう道場生たち。
 しかし無能力者のテツだけは違っていた。もとより『気』を扱えなかったために何も変わらなかったのだ。
 世界間移動の影響を受けなかったテツは、能力者のいない異世界で剣士として頭角を現していく。

[感想等]
 すでに完結している作品なんですが、設定的にはもっと続けられそうなのでまだ続きを読みたいような、でも劇的な場面で終わって良かったような、そんな余韻を残す終わり方が印象的でした。

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